2016年08月26日
京阪ウォーク“魔界ウォーク/京の夏の旅・高台寺《百鬼夜行》京の魔界めぐり”散策レポート3
《京阪電車&-洛を旅する-らくたび》まち歩き-京阪ウォーク“魔界ウォーク/京の夏の旅・高台寺《百鬼夜行》京の魔界めぐり”散策レポート3
少し遅くなりましたが、8月20日にガイドの山下輝雄がご案内いたしました京阪ウォーク“魔界ウォーク”の散策レポートです。夏の季節にふさわしい散策!祇園の“魔界ウォーク”と称して、数々ある魔界(鬼、妖怪など)の不思議伝説を求め歩きました。


魔界のメインは何と言っても「京の夏の旅特別公開・高台寺百鬼夜行」です。百鬼夜行というと文字から見て、百の鬼が夜に歩く?なのでしょうか…。夜に鬼と出会えば怖いなと感じながら説明を聞きました。

高台寺に伝わる「百鬼夜行」。昔、あらゆる道具は百年経つと精霊が宿るとされていました。それで精霊が宿る前の99年目に道具を捨てる習慣が出来上がり、捨てられた道具が九十九神(化け物、妖怪)になって夜を行列したというものです。精霊が宿るので宿らないうちに物を捨てた結果が、結局は妖怪に変化して人間を戒める。皮肉な結末だなあと思いながら高台寺の百鬼夜行絵巻を見させていただくと、怖い表現もありますが、道具が妖怪になっているところは「物を捨ててはいけないよ」と諭されているような気になりました。当時は、この百鬼夜行の行列に出くわすと早く死ぬ。また、暦などに百鬼夜行の日が幾日か記載されていて、貴族はその日の夜は外出を控えたとか。今と違ってその時代の夜は電気もない時代でしたから、さぞ夜は真っ暗でいろんな怖い化け物の空想をされたのだろうなあと思います。この特別公開では現代のイラストレーターの田中陽一郎さんによる「百鬼夜行絵巻物」も同時展示され、今昔の百鬼夜行絵巻を見比べて楽しみました。


高台寺のほかに、眼病平癒の信仰を集める仲源寺や八坂神社境内にある「忠盛燈籠」の言い伝え、織田信長、信忠親子の菩提寺の大雲院、聖徳太子ゆかりの法観寺、そして最後にこの世とあの世の境目である六道の辻・六道珍皇寺を散策して終了しました。


最後に散策した六道珍皇寺のあたりは冥途の入り口であり最後のお別れの場所でもありました。一般の庶民は風葬で、山で置き去りにされたそうです。すぐ近くの東山を見上げて亡骸を放置された風景を思い浮かべてちょっとゾクッとしました(笑)。京都の魔界はこれだけではありません。摩訶不思議な物語、言い伝えをこれからも京阪ウォークでご案内したいと思います。

らくたび 谷口
少し遅くなりましたが、8月20日にガイドの山下輝雄がご案内いたしました京阪ウォーク“魔界ウォーク”の散策レポートです。夏の季節にふさわしい散策!祇園の“魔界ウォーク”と称して、数々ある魔界(鬼、妖怪など)の不思議伝説を求め歩きました。
京阪祇園四条駅・観光案内所にて
高台寺
魔界のメインは何と言っても「京の夏の旅特別公開・高台寺百鬼夜行」です。百鬼夜行というと文字から見て、百の鬼が夜に歩く?なのでしょうか…。夜に鬼と出会えば怖いなと感じながら説明を聞きました。
妖怪の提灯でお出迎え
高台寺に伝わる「百鬼夜行」。昔、あらゆる道具は百年経つと精霊が宿るとされていました。それで精霊が宿る前の99年目に道具を捨てる習慣が出来上がり、捨てられた道具が九十九神(化け物、妖怪)になって夜を行列したというものです。精霊が宿るので宿らないうちに物を捨てた結果が、結局は妖怪に変化して人間を戒める。皮肉な結末だなあと思いながら高台寺の百鬼夜行絵巻を見させていただくと、怖い表現もありますが、道具が妖怪になっているところは「物を捨ててはいけないよ」と諭されているような気になりました。当時は、この百鬼夜行の行列に出くわすと早く死ぬ。また、暦などに百鬼夜行の日が幾日か記載されていて、貴族はその日の夜は外出を控えたとか。今と違ってその時代の夜は電気もない時代でしたから、さぞ夜は真っ暗でいろんな怖い化け物の空想をされたのだろうなあと思います。この特別公開では現代のイラストレーターの田中陽一郎さんによる「百鬼夜行絵巻物」も同時展示され、今昔の百鬼夜行絵巻を見比べて楽しみました。
八坂神社にお参り
八坂神社の疫神社前で粽の由来を説明
高台寺のほかに、眼病平癒の信仰を集める仲源寺や八坂神社境内にある「忠盛燈籠」の言い伝え、織田信長、信忠親子の菩提寺の大雲院、聖徳太子ゆかりの法観寺、そして最後にこの世とあの世の境目である六道の辻・六道珍皇寺を散策して終了しました。
八坂神社境内にある忠盛ゆかりの燈籠
八坂通から見上げる法観寺のベストスポット
最後に散策した六道珍皇寺のあたりは冥途の入り口であり最後のお別れの場所でもありました。一般の庶民は風葬で、山で置き去りにされたそうです。すぐ近くの東山を見上げて亡骸を放置された風景を思い浮かべてちょっとゾクッとしました(笑)。京都の魔界はこれだけではありません。摩訶不思議な物語、言い伝えをこれからも京阪ウォークでご案内したいと思います。
この世とあの世の境目・六道珍皇寺
らくたび 谷口