キリシタン大名 大伴宗麟と京都

らくたびスタッフ  

2020年05月04日 10:31

今日は豊前豊後(福岡県東部と大分県)の領主でキリシタン大名として知られた大友宗麟が生まれた日。享禄3(1530)年のこと。一時九州北部を制圧し、大友家の全盛期を演出したが島津家の侵攻を赦し、豊臣家の援助を受ける中で亡くなった。家臣にも恵まれていた(あの立花道雪高橋紹運ですよ!紹運の子が立花宗茂!)のに晩年は失政も多く勿体なかった。

宗麟が深く帰依していた大徳寺の徹岫宗九(てっしゅう そうきゅう)禅師を開祖に迎えて、自らの菩提寺として創建したのが瑞峯院で、天文4(1535)年のこと。方丈を中心に南・北・西の三庭で構成。全て重森三玲氏によって昭和36年作庭されており、北と南の庭園を以下に紹介。大徳寺では常時拝観できる貴重な寺院だ。

よく紹介される北側の庭園は、閑眠庭(かんみんてい)と呼ばれ、キリシタン大名であった大友宗麟の思いを汲んだ枯山水の庭で、東側にあるキリシタン灯籠を背にして見ると、7個の石組みが十字架を形成。「閑眠高臥して青山に対す」という禅語から命名。赤線で十字を入れてみた。この庭はめちゃくちゃわかりやすい。



方丈の南側に位置する蓬莱山式庭園は、独坐庭(どくざてい)と呼ばれ、大刈込と巨石で表した蓬萊山からのびる半島と小島に打ち寄せる荒波を砂紋で描く。百丈禅師が呼唱した「独坐大雄峰」という禅語から命名。重森さんは寺院のもつ歴史や文化と禅の精神の融合した芸術的表現が見事だなぁと。



らくたび文庫の2巻!京の庭NAVI~枯山水編~(全シリーズでもベスト5に入る売れ筋本です。)の表紙を飾っているのがこの独坐庭です。ぜひ今一度見てください。ちなみこの本は弊社の若村代表とカメラマンの福尾行洋さんの力作です!




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