鞍馬寺の竹伐り会式

らくたびスタッフ  

2008年06月23日 10:53

6月20日、「鞍馬寺の竹伐り会式(たけきりえしき)」へ行ってきました。パンフレットによると、「破邪顕正の法力にて邪を正し水への感謝の祈りを捧げる」との事で、1000年以上続く古儀です。
峯延上人が襲いかかる雄の大蛇を法力で退治したのち、大蛇は50人がかりで切り棄てられたとの故事に因み、青竹を大蛇に見立てて伐るのが「竹伐り会式」です。
竹を同じ長さにするために伐り揃える「竹ならし」の後、いよいよ「勝負伐り」で法師達が青竹を一節とびに五段に伐る様子は圧巻でした。






また、後に現れた雌の大蛇が暴れることなく鞍馬寺へお供えする香水を絶やす事なく護ることを誓ったので「閼伽井護法善神(あかいごほうぜんじん)」として祀られたとの故事を再現する為に、用意された「根付きの細い竹」を雌の大蛇と見立て、伐られることなく儀式の後山へ植えなおされるの事です。





江戸時代より「近江座」「丹波座」に分かれて伐る早さを競い、その年の両地方の豊凶を占うようになったとの事で、今年は近江座が勝ちました。


あいにくの大雨でしたが、メインの「勝負伐り」の時パッと雨が止み、鞍馬寺の法力が通じたのかなと思いました。また、緊張感の走る儀式が終わると稚児達がわっと壇上へ上がり、こぼれ落ちた竹の破片を集める様子が緩急が効いていて良かったです。京都を代表する歳時記でありながら、祭りが終わるとみんな笑顔で壇上で竹拾い状態となれる「気さくさ」が、さすが京都だなあと思いました。

らくたびレポーター 松山 哲也

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