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Posted by 京つう運営事務局  at 

2008年03月31日

嵯峨の油掛地蔵さん



嵯峨の油掛地蔵さん へ行って来ました。
油掛地蔵と言えば伏見の油掛伝承 ( 油商人がお地蔵様に油を掛けると
商売が繁盛したので、民衆も願いを込めて油を掛けるようになった ) が
知られていますが、こちらも元々はここを通る商人の信仰であったのが、
次第に一般の方にも広まったようです。

油が掛け始められた時期は定かではありませんが、延宝8 ( 1680 ) 年 には
掛けられていた記述が残っています。そして驚くのはこのお地蔵さん、
実は「 お地蔵さん 」ではなく鎌倉時代作の 阿弥陀如来座像 なのです。

昭和53年に油落としが行われるまでは、油の塊で地蔵か如来かわから
なかった為、いつの頃からか「 お地蔵さん 」と伝わってしまったそう。

油といえば灯りとして貴重なものであったなか、倹約して貯めた数滴を
掛け続けた結果、地蔵か如来かわからなくなったというのですから、
いかに信仰されていたのかがうかがえます。

現在は地元自治会が古い油を定期的に回収し、業者でバイオディーゼル
燃料に加工され再利用
されているとか。

温かい眼差しで人々を見守り続けてきた「 嵯峨の油掛地蔵さん 」は
未来の人々の幸せも考えた 地球に優しいお地蔵さん なのです。
(右京区嵯峨天龍寺油掛町30)

                             らくたびレポーターの森様より  

Posted by らくたびスタッフ    at 21:07