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Posted by 京つう運営事務局  at 

2007年10月31日

薬師院さんの普茶料理をいただきました

先日の仏像講座で伺った、釜座二条の「こぬか薬師」こと薬師院さん。
ご住職は宇治の黄檗山萬福寺で長年典座長をなさっているお方で、予約をすると、薬師院さんのお座敷でご住職の手による普茶(ふちゃ)料理をいただけるんです。
ずっと行きたいなぁと思っていたのですが、とある機会を得て、念願叶いました♪

普茶料理とは、中国風の精進料理。肉や魚を一切もちいず、鰹だしやいりこだしさえも使わないのだそうです。「もどき料理」と呼ばれ、見た目の美しさも特長のひとつ。

<献立>
1.茶菓子(抹茶とお干菓子)/2.杯附(湯葉の時雨煮)/3.麻腐(胡麻豆腐)/4.浸菜(季節の和え物)/5.油滋(味付け天ぷら)/6.澄免(梅干の汁物)/7.雲片(野菜の葛寄せ)/8.笋羹(飛龍頭など豊年俵その他野菜の煮合)/9.巻繊(冬瓜の焚合せ)/10.焼物(鰻もどき)/11.飯子(松茸ごはん)/12.味噌煮(お味噌汁)/13.掩菜(香の物)/14.水菓(豆乳寄せ)15.甘味(葛きり)/16.煎茶


(左)仏教ではお酒は禁止なので、「般若湯(はんにゃとう)」という名。「お酒ちゃうで。お湯やで、お湯、これは」ということになってるんだそうです(笑)
(右)秋なので、栗。甘露煮です。“ いが ” が本物に見えますが、これもぽりぽりっと食べられるんです。手前はマツタケに似せた小芋、奥の柿は人参をアレンジ。ヘタも「もどき」。ぱくっ。


ちょこっとずついろんなものがテーブルに運ばれてくるたび、歓声をあげてしまいました。 見た目の美しさだけでなく、味も感涙もの。例えばレンコンならしょりしょりした食感、かぼちゃならホックリした感じといったように、それぞれの食感が「そうそう!!この素材はこうあってくれると、最高に美味しい!」と思えるツボにぴったりはまっている、というんでしょうか。 美味しいわぁ、と何度ため息をついたことか。。


これぞ「もどき料理」な一品。どっからどう見ても、うなぎに見えるでしょう?
でも、これは、豆腐を潰して牛蒡をすったのを入れて油で揚げ、その後、タレをつけて鰻のように焼いて作るのだそうで、びっくり!味も食感もまるでうなぎ。裏返すと本物のような皮は、なんと海苔なんですって。ひゃー。。


冬瓜の焚合わせ。冬瓜の透明感と添えられた秋の風情にうっとり。


(左)豆乳寄せ。抹茶ソースが濃くて本格的。(右)葛きり。氷を入れてぐるぐる回して冷やし、黒蜜につけてツルツルッといただきます。これがもう美味しいのなんの。。余韻に浸る余り、ぴったりの言葉をさがすのを、もう放棄します。。。

美しくておいしくてヘルシーなお料理の数々。ひとつひとつ手間と心をかけてくださってるのが、お料理から、その味わいから、しみじみと伝わってきました。ご住職と奥様のあたたかいおもてなしにも感激しきりの至福のひとときでした。

薬師院さんのお電話番号はここでは掲載しませんが、左メニューの「メールする」ボタンからお問合わせいただければ、個別にお知らせしますね。  

Posted by らくたびスタッフ    at 20:57佐藤